【医師が解説】雨の日の頭痛やダルさ…それ「気象病」かも?漢方治療と今すぐできるセルフケア
2026年09月24日 16:15
こんにちは、近藤医院です。
最近は、ゲリラ豪雨 ☔️や大型化する台風 🌀、急激な寒暖差など、以前にも増して激しい気候の変化を感じる日が増えていませんか?
そうした「天気の荒れ」とともに、「雨が降る前になると頭がズキズキ痛む」「台風が近づくと身体が重だるく、めまいがする」といった不調を訴える患者様が増えています。
このように、お天気や気圧の変化によって体調が崩れる症状は「気象病」や「天気頭痛」と呼ばれ、近年ますます多くの方が抱える悩みのひとつとなっています。
今回は、気象変化による頭痛のメカニズムと当院でもよく処方される漢方薬「五苓散(ごれいさん)」、そしてご自宅でできるセルフケア方法について解説します。
1. なぜ「天気が悪いと頭が痛く」なるの?
気圧が下がると頭痛が起きる主な理由は、耳の奥にある「内耳(ないじ)」と「体内の水分バランス」にあります。
内耳のセンサーが過敏反応:
気圧の変化を内耳が感知すると、自律神経にストレス信号が伝わります。
自律神経が乱れ、血管が拡張:
自律神経のバランスが崩れることで脳の血管が急激に広がり、周りの神経を刺激して痛みを引き起こします。
体内に余分な水分が溜まる(水滞):
東洋医学では、体内の水分循環がスムーズにいかず偏っている状態を「水滞(すいたい)」と呼びます。気圧が下がると体内に水分が滞りやすくなり、頭が重く感じたりむくみが生じたりします。
2. 自宅や職場でできる!天気頭痛のセルフケア法
頭痛が出そうな予防段階や、自律神経を整えるために効果的なセルフケアをいくつかご紹介します。
① 耳のマッサージ(耳引っ張りストレッチ)
耳の奥にある内耳の血流を良くすることで、自律神経の混乱を和らげます。
両耳の上の部分を軽くつまみ、上へ5秒引っぱる
横、下へも同様に5秒ずつ引っぱる
耳を軽く外側に引っ張りながら、後ろへゆっくり5回まわす
耳全体を手のひらで覆い、後ろに向かって円を描くようにほぐす
② 首や肩の後ろを温める
首の後ろには太い血管と自律神経の節が集まっています。蒸しタオルやホットアイマスクなどで「首の後ろ(髪の生え際あたり)」を温めると、血管の緊張がほぐれて自律神経が安定します。
③ 朝日を浴びて規則正しいリズムを作る
気圧変化に強い身体を作るには、日頃の自律神経の整えが欠かせません。朝起きたらカーテンを開けて光を浴び、体内時計をリセットさせましょう。
3. 気象病の強い味方「五苓散(ごれいさん)」とは?
セルフケアや市販の鎮痛薬だけではカバーしきれないときに頼りになるのが、漢方薬の五苓散です。
どんな漢方薬?
五苓散は、体に溜まった無駄な水分を追い出し、水分の循環を整える「利水剤(りすいざい)」と呼ばれる漢方薬です。
体内の水分バランスを調整:
ただ尿を出す西洋薬の利尿剤とは異なり、「足りないところには補い、余っているところ(むくみなど)からは排出する」という賢い働きをします。そのため、脱水症状の心配がありません。
頭痛以外の症状にも効果的:
気象病による頭痛だけでなく、めまい、身体のだるさ、むくみ、二日酔い、急性のお腹のトラブル(下痢)などにも幅広く用いられます。
いつ飲めばいい?
五苓散は「症状が出そうなときに飲む(頓服)」使い方ができるのが特徴です。
飲むタイミング: 「明日から台風や雨で気圧が下がる」と分かった時や、「なんとなく頭が重くなってきた」という予防・初期段階でぬるま湯とともに服用するのが最も効果的です。
4. 痛みを我慢せず、お気軽にご相談ください
天気頭痛は「気の持ちよう」や「体質だから仕方ない」と我慢されがちですが、セルフケアや適切な漢方処方で症状を大きく和らげることができます。一般的な頭痛薬(ロキソニンやイブなど)との併用も可能です。
また当院では、天気頭痛に限らず、冷え症、倦怠感・疲労感、胃腸不調、不眠、肩こり、月経に伴う体調不良など、日常の幅広いお悩みに対する漢方処方や治療を行っております。
「西医薬の検査では異常がないと言われたけれど調子が悪い」「自分の体質に合う漢方を相談したい」という方も、ぜひ一度当院へお気軽にご相談ください!
